日本での開発・販売の独占的ライセンス契約
スペインのPharmaMar社と中外製薬株式会社は、12月22日、抗悪性腫瘍剤「PM1183」のライセンス契約を締結したと発表した。
「PM1183」は、海洋産物由来の抗悪性腫瘍剤。今回締結された契約は、日本における開発および販売に関する独占的ライセンス契約。
海洋産物由来の革新的な抗がん剤
PharmaMar社は、スペインのマドリッドに本社を置き、海洋産物由来の革新的な抗がん剤の探索・開発を行うバイオ医薬品グローバル企業。同社は、新薬候補としての豊富なパイプラインや、がん領域での強固な研究開発プログラムを保有しており、様々な固形がんと血液がんを対象とした化合物の臨床開発を行っている。
「PM1183」は、RNAポリメラーゼ2阻害剤としてPharmaMar社が臨床開発中の治験薬。RNAポリメラーゼ2は、転写が恒常的に亢進している腫瘍においては過剰に活性化している酵素。同剤の抗腫瘍効果については、白金製剤抵抗性卵巣がんを対象とした第3相臨床試験など、様々な固形がんを対象として検討が行われている。
中外製薬は製造販売承認申請を行う
今回締結されたライセンス契約に基づきPharmaMar社は、「PM1183」の白金製剤抵抗性卵巣がんおよび小細胞肺がんの適応について、日本での臨床開発を引き続き実施する。中外製薬は両適応症に対する新たな試験開始時にマイルストンを支払うと共に、製造販売承認申請を行うという。
中外製薬はまた、日本での適応追加のための臨床試験を実施する権利を確保。グローバル開発に協力する予定としている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

PharmaMar社と中外製薬による日本におけるPM1183に関するライセンスおよび販売契約の締結について - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/