遺伝子改変動物に関する基盤技術
小野薬品工業株式会社は、12月22日、米国ライガンド社との間で「OmniAb」 技術に関するライセンス契約を締結したと発表した。
「OmniAb」は、ヒト型の単一特異性または二重特異性抗体を作製するための、遺伝子改変動物「OmniRat」「OmniMouse」「OmniFlic」に関する基盤技術。
完全ヒト型抗体を提供することができる
「OmniAb」の遺伝子改変動物は、高い親和性・特異性・発現効率・溶解性・安定性を持った完全ヒト型抗体を提供することができるもの。
「OmniRat」は、ラットを使用してヒト型単一特異性抗体を作製する業界初の技術。多様な抗体レパートリーを誇る免疫システムを持ち、野生型のラットが産生するラット抗体と同じ効率でヒトのイディオタイプを有する抗体を産生する。
「OmniMouse」は、「OmniRat」を補完して抗原エピトープの認識可能な範囲を広げる。「OmniFlic」は、完全ヒト型の二重特異性抗体を作製すべく、固定した軽鎖を作製するように遺伝子を改変したラット。
抗体医薬品の創製研究を大きく飛躍させる
今回締結したライセンス契約により小野薬品は、「OmniRat」「OmniMouse」「OmniFlic」 を使用して完全ヒト型の単一特異性または二重特異性抗体を創製する権利を取得。ライガンド社には、年間アクセス料や開発マイルストンを支払うとしている。
小野薬品は、今回の遺伝子改変動物使用権の取得が、同社における抗体医薬品の創製研究を大きく飛躍させるものと期待しているという。
(画像は小野薬品の公式ホームページより)

ライガンド社とOmniAb技術に関するライセンス契約を締結 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n16_1222.pdf