12歳以上の血友病A患者を対象として実施
中外製薬株式会社は、12月22日、「エミシズマブ」が、血友病Aに対する第3相国際共同治験において主要評価項目を達成したと発表した。
この治験は、血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する12歳以上の血友病A患者を対象として実施されたもの。出血抑制を目的として、同剤が週1回皮下投与されている。
バイスペシフィック抗体「エミシズマブ」
「エミシズマブ」は、中外製薬独自の抗体改変技術を用いて創製されたバイスペシフィック抗体。
同剤は、活性型第9因子と第10因子に結合することで、活性型第9因子による第10因子の活性化反応を促進。血友病Aにおいて欠損または機能異常を来している第8因子の補因子機能を、代替する作用を持つ。
「エミシズマブ」は2015年、「12歳以上で血液凝固第8因子のインヒビターを保有する血友病A患者さんに対する予防投与療法」として、FDAより「画期的治療薬(Breakthrough Therapy)」に指定されている。
ファーストインクラスの医薬品として早急に届ける
「エミシズマブ」の第3相国際共同治験は、予防療法非投与群に対する同剤定期投与群での出血頻度の抑制を主要評価項目として実施された。同治験では、「エミシズマブ」定期投与による出血頻度の統計学的に有意な減少を確認。また、全ての副次的評価項目も達成されたとしている。最も多く確認された副作用は、これまでの試験と同様に注射部位反応だったという。
中外製薬は、同剤をファーストインクラスの医薬品として早急に届けることができるよう、尽力するとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

エミシズマブ 血友病Aに対する第3相国際共同治験で主要評価項目を達成 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/