ファーマコスモス社が開発した静脈注射用鉄剤
日本新薬株式会社は、12月19日、静脈注射用鉄剤「Monofer」のライセンス契約をデンマークのファーマコスモス社との間で締結したと発表した。
同剤は、ファーマコスモス社が開発した高用量の静脈注射用・鉄欠乏治療剤。日本新薬は今回の契約締結により、日本を対象とした同剤の独占的開発権および独占的販売権を取得している。
世界的に大きな健康問題の一つ
ファーマコスモス社は、人用および動物用の静注鉄剤と糖に関する研究開発で、50年以上の歴史を有する。北欧・イギリス・アメリカに子会社を有し、世界80カ国以上において製品を販売。製造施設は、デンマーク当局およびアメリカのFDAにより認可されている。
同社は研究志向の企業として、鉄欠乏および鉄欠乏性貧血の患者に貢献する研究開発プログラムに注力している。鉄欠乏性貧血は、患者数が世界全体では10億人を超え、毎年18万人が死亡すると推定されている疾患。世界的に大きな健康問題の一つと考えられている。
少ない投与回数で必要な量の鉄を安全に補充
鉄欠乏では、細胞のエネルギー生成不足により疲労感や頭痛、動悸や息切れなどの症状が現れる。「Monofer」は、三価の鉄を安全性の高い糖であるイソマルトシドと強力に結合。既存の注射鉄製剤と比べて、少ない投与回数で必要な量の鉄を安全に補充することが可能となっている。
日本新薬は、同剤をできるだけ早期に医療現場に提供し、鉄欠乏由来の症状に苦しむ患者の治療に貢献するとしている。
(画像は日本新薬の公式ホームページより)

静脈注射用鉄剤「Monofer」ライセンス契約締結のお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/