慢性腰痛症に伴う疼痛などに続き、変形性関節症に伴う疼痛で承認
塩野義製薬株式会社と日本イーライリリー株式会社は12月19日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤「サインバルタ(R)カプセル 20mg・30mg」について、同日付で「変形性関節症に伴う疼痛」に対する適応追加承認を取得したと発表した。
同剤は、2010年よりうつ病・うつ状態治療薬として発売、2012年に糖尿病性神経障害に伴う疼痛で追加承認取得、その後繊維筋痛症と慢性腰痛症に伴う疼痛でも適応追加承認を取得している。
今回追加承認となった変形性関節症に伴う疼痛については、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を介して、痛みを和らげる神経系(下降性疼痛抑制系)を活性化させることにより、変形性関節症に伴う疼痛において鎮痛効果を発揮すると考えられている。
国内第3相継続長期投与試験で、鎮痛効果の長期継続を確認
変形性関節症は、膝関節や股関節、足関節などによくみられ、関節の軟骨がすり減って骨と骨がこすれることにより関節が変形し、炎症や痛み、こわばりなどを引き起こす疾患。
変形性関節症に伴う疼痛は、関節の炎症そのものによる直接的な痛みに加えて、その痛みが持続する刺激によって、痛みを和らげる神経系(加工製疼痛抑制系)の機能減弱が起こることも原因の一つと考えられている。
塩野義製薬と日本イーライリリーは、サインバルタ(R)の有効性について、変形性関節症に伴う疼痛における国内第3相プラセボ対照試験で、サインバルタ(R)群はプラセボ群との比較で有意な鎮痛効果を示したと報じた。
さらに、国内第3相継続長期投与試験においては、長期(50週)にわたり鎮痛効果の継続が確認できたとしている。
(画像は塩野義製薬株式会社 ホームページより)

塩野義製薬株式会社 ニュースリリース
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