スイスのロシュ社が12月7日に発表
中外製薬株式会社は、12月12日、スイスのロシュ社が「Avastin」と化学療法の併用についてFDAより承認を取得したことを発表した。
この発表は、ロシュ社が12月7日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。今回取得した承認は、白金製剤感受性の再発上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんに対する治療についてのもの。
全生存期間を5カ月延長
「Avastin」は、日本において「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」「扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」「手術不能または再発乳がん」「悪性神経膠腫」「卵巣がん」「進行または再発の子宮頸がん」の効能・効果で承認されている薬剤。米国では、6つのがん種で9つの適応について承認を取得している。
今回のFDAによる承認は、2つの大規模臨床試験の成績に基づくもの。同試験のうちのGOG-213試験において「Avastin」と化学療法の併用は、化学療法単独に対して全生存期間を5カ月延長している。
FDAより優先審査品目に指定されていた
婦人科がんにおいて、最後に受けた白金製剤ベースの化学療法より6カ月以上経過した後に再発が認められた場合、白金製剤感受性のがんとされる。白金製剤感受性の再発上皮性卵巣がんまたは卵管がん、原発性腹膜がんに対する「Avastin」と化学療法の併用は、FDAより優先審査品目に指定されていた。
ロシュ社は今回の承認取得について、患者へ生存期間の延長をもたらす治療選択肢を得ることができたとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

白金製剤感受性再発卵巣癌に対するロシュ社のAvastinと化学療法の併用についてFDAより承認を取得 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/