PCV、すなわちポリープ状脈絡膜血管症
バイエル薬品株式会社は、12月12日、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」について、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)に対する単独投与の有効性が示されたと発表した。
この発表は、12月9日にドイツ・バイエル社が発行したプレスリリースを翻訳したもの。1年の試験で「アイリーア」は、PCV患者の視力を改善する結果を示したという。
急激な視力低下に至る場合があるPCV
PCVは、滲出型の加齢黄斑変性(AMD)のサブタイプであり、重大ではあるものの過少診断されることが多い疾患。同疾患では、血管の異常増殖により最終的にポリープが発現し、突然かつ急激な視力低下に至る場合がある。
「アイリーア」は、アフリベルセプトを硝子体内へ投与可能にするよう、等張化された注射液として開発された。眼内における異常な血管新生に関与するVEGFに対して、本来のVEGF受容体への結合すると共に、活性化を阻害することができる。
最高矯正視力の平均変化量が非劣性
「アイリーア」の臨床試験では、PCVに対する同剤の単独投与の有効性および安全性が評価された。同試験の52週目における結果では、「アイリーア」単独投与群がPDTレスキュー療法併用群と比較して、最高矯正視力の平均変化量が非劣性であることが示されたという。
なおこの結果は、12月9日にバンコクにて開催された第10回アジア太平洋網膜硝子体学会議で発表されている。
(画像はバイエル薬品の公式ホームページより)

1年目の試験結果により、ポリープ状脈絡膜血管症に対するアイリーアの単独投与の有効性が示される - バイエル薬品株式会社
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