樹状細胞ワクチンの承認取得を目指す
テラファーマ株式会社は、12月7日、医師主導治験の実施についての契約を公立大学法人 和歌山県立医科大学と締結したと発表した。
同社はテラ株式会社の子会社であり、日本初の膵臓がんに対する再生医療等製品として樹状細胞ワクチンの承認取得を目指している企業。
新たながん免疫療法の切り札
膵臓がんは、5年生存率が約8%という予後不良で難治性の疾患。診断の時点においてその大半は病状が高度に進行しており、切除不能の状態となっている。直近25年間において同疾患は、発生率と死亡率が共に1.5倍にまで増加。新たな治療法の開発が急務となっている。
今回テラファーマと和歌山県立医科大学が実施について契約を締結した医師主導治験は、樹状細胞ワクチンの安全性と有効性を検証する二重盲検ランダム化比較試験。樹状細胞は、がん免疫療法での司令塔となる細胞であり、T細胞を活性化させる働きを持つ。活性化したT細胞ががん細胞への攻撃を行うという、従来にはない新たながん免疫療法の切り札となるという。
全国の膵臓がん専門医を牽引している大学
テラファーマの親会社であるテラは、樹状細胞ワクチン療法について世界でもトップクラスの症例実績を有する。中でも膵臓がんにおいて、良好な治療成績を有している。また和歌山県立医大は、日本で初めて膵臓がんに対するワクチン開発を行った実績を持つ。国内有数の膵臓外科手術実績も誇り、全国の膵臓がん専門医を牽引している。
今回の治験によりテラファーマは、樹状細胞ワクチンの薬事承認を目指すとしている。

樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験に関する契約締結のお知らせ - テラ株式会社
https://www.tella.jp/