米国心臓協会の年次集会で発表
ファイザー株式会社は2016年11月17日のニュースリリースにおいて、米ニューオリンズで開催した米国心臓協会の年次集会で発表されたPRECISION試験の結果により、セレコキシブ、イブプロフェン、ナプロキセンによる治療を受けた患者の心血管リスクは同等であることが示されたと発表した。
この試験結果により、ファイザーのセレコキシブを使用する患者は、消化管イベントがイブプロフェンやナプロキセンよりも少ないことが証明され、セレコキシブの長期的使用が心血管リスクの上昇に関与するという長く持たれていたイメージが一掃されることになる。
セレコキシブの安全性が明らかに
さらに副次解析に関して、セレコキシブによる治療を受けた患者と処方用量のイブプロフェンかナプロキセンを投与された患者との比較としては、消化管イベントが発生したのはセレコキシブ群で1.1%、ナプロキセン群では1.5%、イブプロフェン群では1.6%となった。
これらの消化管イベントは、この試験に登録した全ての患者に胃酸を低下させるプロトンポンプ阻害薬を提供したにも関わらず観察され、腎イベント関連の副次評価項目は、セレコキシブ群の患者において、イブプロフェンと比べて低い頻度で発生した結果となった。
ファイザーのチーフメディカルオフィサー兼エグゼクティブ・ヴァイスプレジデントのフリーダ・ルイス・ホール氏は、「NSAIDは世界中に多数いる関節炎の患者にとって重要な治療選択肢で、PRECISION試験の結果は、慢性関節炎の長期的治療におけるセレコキシブの心血管と消化管に対する安全性を明らかにするものである」と述べている。

ニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html