プラルエント(R)日本での臨床試験を開始
サノフィ株式会社(以下、サノフィ)は11月16日、急性冠症候群(以下、ACS)を対象とした抗コレステロール血症治療剤「プラルエント(R)」の日本での臨床試験を開始したことを発表した。
プラルエント(R)は、サノフィとRegeneron 社(リジェネロン)と共同開発した完全ヒト型モノクローナル抗体で、悪玉コレステロールと言われるLDL-C値を低下させる薬剤だ。
日本でも多くのACS患者がいるが、欧米との病型や発症率、再現率が異なるため、日本人でのエビデンスが必要として、製造発売後臨床試験を行うことにしたという。
今回の臨床試験はACSで入院し、一般的な高コレステロール血症治療薬スタチンではコントロールが不十分な高コレステロール血症の患者を対象とした比較試験で、合わせて200症例数を目指すとしている。
ACS治療の新しい選択肢へ
ACSは冠動脈内の動脈硬化性プラークの破綻と血栓形成によって心臓突然死を引き起こすこともあり、リスクの高い疾病の1つとされている。
また、LDL-C値低下療法がACS患者のリスク軽減と冠動脈内プラークの進展を抑制することが明らかとなっているが、使用している治療薬では効果の得られなかった患者も多くいるのが現状だ。
サノフィはこの試験によってACS治療の新しい選択肢の1つになる可能性があるとしている。

サノフィ株式会社 プレスリリース
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/