乳がん治療薬として初の推奨
エーザイ株式会社は2016年11月4日のニュースリリースにおいて、抗がん剤「ハラヴェン」(エリブリンメシル酸塩)について、英国国立医療技術評価機構(NICE)が公表した最終評価報告で、がん化学療法による前治療歴のある局所進行性・転移性乳がんに係る治療薬として推奨したと発表した。
ハラヴェンは、乳がん治療薬としては2007年以降NICEが初めて推奨した薬剤となり、この推奨によって「ハラヴェン」の本適応における使用に関して、英国国民保健サービスから償還を受けることになる。
余命延長が期待できる薬剤
NICEの評価プロセスにおいてエリブリンは、全生存期間(Overall Survival: OS)を3ヶ月以上延長できることが示されているとの評価で、対象となる乳がんのステージにおいて予測する余命から考慮して、エリブリンのOS延長効果の恩恵は重要で価値あるものとの判断となった。
その結果NICEは、エリブリンが終末期治療に関する評価基準を客観的かつ強固に満たしており、余命延長が期待できる薬剤であると結論付けた。
エーザイは、がん領域を重点領域の一つと位置づけ、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざし、エリブリンのさらなるエビデンスの創出に注力し、エリブリン製品の価値最大化を通じて、がん患者とその家族、並びに医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献していくとコメントしている。

ニュースリリース(PDFファイルが開きます)
http://www.eisai.co.jp/news/news201681pdf.pdf英国国立医療技術評価機構(NICE)
https://www.nice.org.uk/エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/