ドラッグ・リポジショニング共同研究を実施
株式会社LTTバイオファーマは、11月7日、東京大学との共同研究に関する論文を米国雑誌「Molecular Cell」に発表したことを明らかにした。
同社は、東京大学大学院医学系研究科水島昇教授の研究室と、ドラッグ・リポジショニング(DR)共同研究を実施している。今回発表されたのは、同研究における成果。「Molecular Cell」での公開は、11月4日に行われている。
新規オートファジー誘導薬・阻害薬を発見
LTTバイオファーマと東京大学の共同研究は、LTTバイオファーマが独自に開発した既承認薬ライブラリーを東大へ提供し、東大が開発したスクリーニング系によりオートファジー誘導薬・阻害薬を検索するというもの。候補薬の絞り込みおよび効果的な用途特許出願に関しては、LTTバイオファーマに蓄積されたDRに関するノウハウが活かされている。
今回発表された論文では、オートファジーの活性を簡便かつ定量的に測定できる新規プローブの開発や、同プローブ利用によりマウスやゼブラフィッシュの受精卵や組織でのオートファジー活性を測定することに成功したことが明らかにされた。また、既承認薬ライブラリーから新規オートファジー誘導薬・阻害薬を発見したことも公表している。
更なる研究が進展することを期待
「Molecular Cell」 誌は一流の国際学術誌であり、同誌に掲載された研究結果は世界中の研究者が認知することになる。LTTバイオファーマは今回の発表により、同定されたオートファジー誘導薬・阻害薬を用いた更なる研究が進展することを期待しているという。
また同社は、同様の研究を希望する世界中の研究者から、ライブラリーを用いた共同研究の申し込みが増えることも期待するとしている。

東京大学との共同研究に関する論文発表のお知らせ(ドラッグ・リポジショニングによるオートファジー制御活性を有する薬物の発見) - 株式会社LTTバイオファーマ
http://www.ltt.co.jp/ir/pdf/20161107.pdf