9月に製造販売承認を取得
MSD株式会社は、11月9日、抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ」の薬価収載時期に関するプレスリリースを発表した。
同社は今年9月、根治切除不能な悪性黒色腫に対する効能・効果で同剤の製造販売承認を取得。薬価収載に向けて準備を進めていたが、11月の薬価収載を見送ることにしたという。
日本国内では後期臨床試験が進行中
「キイトルーダ」は、米国など50カ国以上において悪性黒色腫における承認を取得していいる、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体。米国ではさらに、非小細胞肺がんと頭頸部がんの適応においても承認されている。また、30を超えるがん種に対する350以上の臨床試験が、世界中で進行しているという。
日本国内において同剤は、膀胱がんや前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中。MSDは2016年2月、切除不能な進行または再発の非小細胞肺がんを効能・効果として同剤の承認を申請していた。また2015年10月には、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果で、厚生労働省より『先駆け審査指定制度』施行後初めての対象品目の一つに指定されている。
がん治療の新たな選択肢の一つとなるように
MSDは、医療用医薬品の提供を通じて利用者と協力し、世界140カ国以上における事業展開の中で革新的なヘルスケア・ソリューションを提供している。また、様々なプログラムやパートナーシップを通じ、医療へのアクセスを推進する活動にも取り組んでいる。
同社は、「キイトルーダ」が日本におけるがん治療の新たな選択肢の一つとなり、患者と医療従事者に貢献できるよう、引き続き努めるとしている。

抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ」 薬価収載時期に関するお知らせ - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/