小児てんかんの患者とLGS患者が対象
エーザイ株式会社は、10月28日、同社創製の抗てんかん剤「ペランパネル」について、2つの臨床第3相試験を開始したと発表した。
今回開始された「ペランパネル」の試験は、部分発作または強直間代発作を有する小児てんかんの患者と、レノックス・ガストー症候群(LGS)に伴うてんかん発作を有する患者を対象としたもの。
小児と高齢者の発症率が高いてんかん
てんかんの患者数は、世界中で約6000万人と報告されている。年齢層に関係なく発病する可能性がある疾患であり、特に小児と高齢者の発症率は高い。患者の約30%は、既存の抗てんかん剤による発作のコントロールが十分にできておらず、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患となっている。
「ペランパネル」は、エーザイ筑波研究所にて創製されたファースト・イン・クラスの抗てんかん剤。てんかん発作は、神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されている。同剤は、グルタミン酸によるシナプス後AMPA容体の活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する。
多様なニーズの充足に向けた活動を推進
今回開始された2つの臨床第3相試験のうち、小児てんかんの患者が対象の試験では、「ペランパネル」の安全性・忍容性・暴露量と有効性の関係を評価する。LGSに伴うてんかん発作を有する患者が対象の試験では、他剤併用時における「ペランパネル」のプラセボに対する優越性が検証される。
エーザイは今後も、グローバルでてんかんを持つ人とその家族の多様なニーズの充足に向けた活動を推進するとしている。
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抗てんかん剤ペランパネル、2つの臨床第3相試験を開始 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201677pdf.pdf