「ベズロトクスマブ」の製造販売の承認申請
MSD株式会社は10月31日、 クロストリジウム・ディフィシル感染症再発抑制薬「ベズロトクスマブ」の製造販売の承認申請をしたことを公表した。
クロストリジウム・ディフィシルは土や砂、またヒトを含む動物の糞に存在し、成人の2~5%の健常者の腸内にも存在していて、軽微な場合の症状は軟便だが、重症となると大腸炎となり致死率も低くない細菌である。
抗生物質の投与によって引き起こされることが多く、病院や施設では集団感染となることも多い。
抗生物質の投与を中止することで軽微な場合は自然回復するが重症の場合は外科手術になる場合もある。
再発を抑制できると期待
また、クロストリジウム・ディフィシル感染症は再発率が非常に高く、年齢と共にクロストリジウム・ディフィシル誘発性大腸炎となるリスクが高くなるといわれている。
クロストリジウム・ディフィシルが毒性を示すにはトキシンAとトキシンBが必要だと言われているが、この「ベズロトクスマブ」はトキシンBに高親和性に結合するヒトモノクローナル抗体で、トキシンBがヒト細胞に結合するのを阻害することで活性を抑える阻害薬であるという。
「ベズロトクスマブ」が10月21日に米国で承認されており、再発を抑制できると期待できるとしている。

MSD株式会社 ニュースリリース
http://www.msd.co.jp/