スイス・バーゼルのノバルティスが発表
ノバルティス ファーマ株式会社は、10月24日、「タフィンラー」と「メキニスト」の併用療法が、進行性悪性黒色腫患者の3年間の追跡調査において優れた全生存ベネフィットを示したと発表した。
この発表は、スイス・バーゼルのノバルティスが10月8日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
生存率の低い皮膚がん・悪性黒色腫
悪性黒色腫は、最も重篤で生命を脅かす、生存率の低い皮膚がん。末期の悪性黒色腫と診断された後の5年生存率は、約20%。
悪性黒色腫の約半数では、転移性悪性黒色腫治療の標的であるBRAF遺伝子変異が認められる。そのため、遺伝子検査で腫瘍にBRAF遺伝子変異があるかどうかを判定することは、予後診断や適切な治療法を決定する上で重要な役割を果たしている。
「タフィンラー」と「メキニスト」は、BRAF V600遺伝子変異の切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬。それぞれ単剤で、米国および欧州を含む世界40カ国で承認されている。日本においても、「タフィンラー」は単剤として、「メキニスト」は「タフィンラー」との併用で承認済み。
新たな安全性の懸念は認められなかった
ノバルティスが今回発表した最新データでは、BRAF単剤療法を受けた患者の生存率が31%であったのに対し、「タフィンラー」と「メキニスト」併用療法を受けた患者では推定45%の生存を確認したとしている。安全性データについても、新たな安全性の懸念は認められなかったという。

「タフィンラー」「メキニスト」併用療法が3年間の追跡調査において、優れた全生存ベネフィットを示す - ノバルティス ファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news/2016/pr20161024_01.html