臓器移植や造血幹細胞移植の際に問題となる疾患
株式会社 島津製作所は、10月26日、日和見感染症の原因ウイルスを検出する研究用試薬『日和見感染症ウイルス検出キット』を発売した。
日和見感染症は、臓器移植や造血幹細胞移植の際に問題となる疾患。同試薬は、13種のウイルスを迅速かつ同時に検出可能となっている。
ウイルスの増殖を定期的に監視することが大切
日和見感染症は、免疫力の低下によって健常時には症状が出ない病原体が増殖し、時に重篤な症状を引き起こす感染症。
臓器移植や造血幹細胞移植の治療では、拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤が使用されるが、この免疫機能の低下により各種ウイルスが増殖し、重篤な症状を引き起こす場合がある。そのため、ウイルスの増殖を定期的に監視することが大切となる。
『日和見感染症ウイルス検出キット』は、国立大学法人東京医科歯科大学再生医療研究センターの清水則夫准教授が有する試薬技術に基づいて開発された研究用試薬。ベースとなる試薬技術は、造血幹細胞移植時の検査法として先進医療が認められている。同試薬はさらに、操作性を改善した形で発売された。
簡単操作で2時間程度の迅速さ
同試薬が検出するのは、単純ヘルペスウイルス1型や単純ヘルペスウイルス2型など、全13種。対象ウイルスを同時検出するための試薬を8連チューブストリップ内に固定化し、簡単操作で2時間程度の迅速な検出を可能にしている。
『日和見感染症ウイルス検出キット』は、測定回数12回で税別240000円。
(画像はプレスリリースより)

13種のウイルスを迅速かつ同時に検出可能 研究用試薬「日和見感染症ウイルス検出キット」を発売 - 株式会社 島津製作所
http://www.shimadzu.co.jp/news/press/n00kbc0000009zru.html