IL-6が関与する発症メカニズムに作用
ヤンセンファーマ株式会社は、10月20日、同社のヒト型抗IL-6モノクローナル抗体製剤「シルクマブ」を抗リウマチ薬として製造販売承認申請を行ったと発表した。
「シルクマブ」は、関節リウマチなどIL-6が関与している炎症・免疫疾患の発症メカニズムに作用し、その炎症状態を抑制する薬剤。
早い時期に治療を開始することが重要
関節リウマチは、20~40才代の女性に多く発症する慢性の炎症性疾患。主に関節の滑膜で起こる炎症により、関節が変形するなど日常生活に多大な影響を及ぼす。日本における中等度から重度の関節リウマチ患者は、80万人程度といわれている。
同疾患は近年、症状が現れてから2年の間に急速に炎症が進み、早い時期から関節破壊が起こることが分かってきた。そのため、疾患の進行を抑えて関節機能を守るには、できるだけ早い時期に治療を開始することが重要だと考えられるようになっている。
16週で関節リウマチの症状を改善
今回の申請は、第3相臨床試験である国内臨床試験と国際共同臨床試験を含む計5試験の結果に基づくもの。疾患修飾性抗リウマチ薬に対し効果不十分であった成人関節リウマチ患者を対象とした試験において、「シルクマブ」は16週でプラセボと比較して関節リウマチの症状の改善を示したという。
なお同剤は、欧州と米国においても本年9月に成人関節リウマチに対する製造承認申請を行われている。

ヒト型抗IL-6モノクローナル抗体製剤「シルクマブ」製造販売承認申請 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20161020