iPS細胞の受託生産ビジネスを拡大
富士フイルム株式会社は、18日、富士フイルムの米国子会社でiPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーであるセルラー・ダイナミクス・インターナショナル(以下、CDI社)が、このたび、日本でiPS細胞を安全かつ効率的に作製する技術に関する特許を取得したことを発表した。
内容
CDI社が取得した特許は通常の採血と同様に無菌状態で低侵襲的に血液細胞を採取し、その血液細胞の遺伝子を傷つけることなくエピソーマルベクターを使用して複数の遺伝子を導入しiPS細胞を安全かつ効率的に作製できるものである。
背景
CDI社は、創業以来、創薬支援用途および細胞治療用途のiPS細胞の研究開発を続けてきて、その研究開発の成果として、iPS細胞の事業を展開する上で根幹となる技術を確立してきた。
CDI社は、すでに米国および豪州でこの技術に関する特許を取得しており、このたび同様の特許を日本でも取得した。
影響
エピソーマルベクターを用いて末梢血から作製されたiPS細胞は、日本や米国をはじめ世界中で広く用いられていて、日本におけるこの細胞の作製には、この特許と京都大学iPS細胞研究所が保有する特許が必要となる。

富士フイルム プレスリリース
http://www.fujifilm.co.jp/