新たに3つの周期性発熱症候群の治療薬として承認
ノバルティスファーマ株式会社は10月17日、ノバルティス(スイス)が開発したインターロイキン-1(IL-1)β阻害薬「イラリス(R)」(以下、イラリス(R))が新たに3つの周期性発熱症候群の治療薬として米国食品医薬品局(以下、FDA)に承認されたことを発表した。
周期性発熱症候群は、遺伝性自己炎症疾患で、長期に及ぶ発熱が起こり、関節痛や筋肉痛など日常生活に支障をきたす稀な病気である。
現在、治療に使用されているものは副腎皮質ステロイドといった経口抗炎症薬で、症状を抑えるためのもので根本的な治療方法はなかった。
承認された唯一の治療薬
イラリス(R)は、免疫系に機能に関わりのあるインターロイキンを阻害する選択的高親和性ヒトモノクローナル抗体だ。
長時間にわたって炎症を抑えることができる薬剤で、既に米国でこの周期性発熱症候群の1つ、クリオピリン関連周期性症候群と全身型若年性特発性関節炎について承認、販売されている。
今回、新たに承認されたのは、腫瘍壊死因子受容体関連周期性症候群と高IgD症候群/メバロン酸キナーゼ欠損症、家族性地中海熱の3つで、16週間投与し比較した第3相臨床試験の結果、持続的な疾患コントロールが得られたとして、FDAから画期的治療薬に指定されていた。
ノバルティスはイラリス(R)が他の疾患の臨床試験も参画中だとしている。

ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2016/pr20161017.html