「ジカティア(R)」の第3相臨床試験の主要結果を発表
ノバルティス ファーマ株式会社は10月6日、ノバルティスが9月23日に肺がん治療薬「ジカティア(R)」の第3相臨床試験の肯定的な主要結果を発表したことを公表した。
すでに「ジカティア(R)」は経口型の選択的未分化リンパ腫キナーゼ(以下、ALK)阻害剤で、同じくALK阻害剤のクリゾチニブの治療後に疾患が進行したALKの進行性非小細胞肺がん(以下、NSCLC)の患者において治療薬として承認されている。
今回の臨床試験は治療歴のないALK+NSCLCの患者を対象としたもので、標準的な化学療法よりも無増悪生存期間が有意に延長したという。また、その他に薬剤の効果を示す奏効率や奏効期間においても臨床的に意義のある結果を達成したとしている。
治療歴のないALK+NSCLCの患者にも効果
ALKは何らかの原因により、「ALK遺伝子」と他の遺伝子が融合してできる「ALK融合遺伝子」が「ALK融合タンパク質」ががん細胞を増殖させてしまうという肺がんだ。
ALK+NSCLCは肺がんの中で約2~7%の割合を占め、毎年180万人にも及ぶ肺がんと診断される患者のうち3万6千人~12万6千人にあたる。
「ジカティア(R)」は世界55ヶ国以上で承認されており、日本でも今年3月に承認、5月に販売されている。ノバルティスはこの結果を近日行われる予定の医学学会で発表するとしている。

ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2016/pr20161006_02.html