肺がん領域における治療薬を特に開発
株式会社リボミックは、9月27日、慶應義塾大学医学部、大阪大学医学部、ならびに順天堂大学医学部との間で、抗FGF2アプタマー医薬品の開発に関する共同研究契約を締結・実施したと発表した。
この共同研究は、同アプタマーを用いた呼吸器疾患、特に肺がん領域における治療薬の開発に関するもの。
40数年前に発見された増殖因子、FGF2
線維芽細胞増殖因子2(FGF2)は、40数年前に発見された増殖因子。しかし今日まで有効な阻害剤が開発されなかったため、その機能や創薬標的としての理解は不十分だった。
そこでリボミックは、FGF2に対する核酸(RNA)アプタマーを創製。この抗FGF2アプタマーは 、FGF2の機能を完全に遮断できる優れた阻害剤であり、これを用いた研究によりFGF2が持つ多 面的な機能を初めて明らかにしている。
同アプタマーは、FGF2の発現や活性の亢進に基づく各種疾患に対して、有効な治療薬となる可 能性があると同社は判断。今回の共同研究では、その検証と実現が図られる。
肺がん、軟骨無形成症、眼疾患
同研究では、慶應義塾大学医学部・別役智子教授が、同アプタマーの肺がん治療薬としての可 能性を、細胞試験と動物試験によって検証。大阪大学医学部附属病院小児科・大薗恵一教授は 、軟骨無形成症治療薬に関する共同研究を開始した。順天堂大学医学部・猪俣武範博士は、抗 眼疾患治療薬の開発に関する共同研究を開始している。
なお、軟骨無形成症治療薬の開発については、日本医療研究開発機構の希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業としても研究開発が進められている。

抗FGF2アプタマー医薬品の開発に関して、共同研究契約を締結・実施 - 株式会社リボミック
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