乾癬治療薬ルミセフ、世界に先駆けて日本で最初に販売
2016年9月30日より、協和発酵キリン株式会社が開発した「ルミセフ(R)皮下注210mgシリンジ」が乾癬治療薬として販売開始される。
ルミセフ(R)は、炎症性サイトカインであるインターロイキン-17受容体Aに対する完全ヒト抗体であり、その受容体に特異的に結合することによって、乾癬をはじめとする自己免疫疾患の病態形成に関与すると言われるインターロイキン-17Aやインターロイキン-17F等の機能を阻害するものである。
2016年7月4日に日本で承認を受け、同年8月31日に薬価基準に収載された。今回の発売は世界に先駆け日本が最初の販売国となる。乾癬に苦しむ患者のクオリティ・オブ・ライフを改善し、既存治療で効果の薄かった患者の治療に役立つとされる治療薬である。
乾癬とは
主立った症状の1つとして、銀白色に変色した皮膚の粉を伴う境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出るものを尋常性乾癬と呼び、乾癬患者の90%を占めると言われる。
青壮年期に発症しやすいと言われており、多発するが、通常、内臓を侵すことは無い。かゆみを伴うものが多い。中でも爪の変形や関節炎を伴うものを関節症性乾癬と呼ぶ。
また、ごくまれではあるが発疹が全身に及ぶ場合もあり、これを乾癬性紅皮症と呼ぶ。他にも、発熱を伴い、全身に膿疱が多く出現する病型で、乾癬の中でも重症である汎発型性膿疱性乾癬があり、これは、生命を脅かす全身炎症性疾患として国内では難病に指定されている。
いずれも今回発売のルミセフ(R)による治療効果が認められた症状ばかりであり有効な治療手段としての期待が寄せられている。
(画像はプレスリリースより)

協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/