220万人以上の治療貢献
アストラゼネカ株式会社は2016年9月29日のニュースリリースで、抗血小板薬「ブリリンタ錠60mg/90mg」(一般名:チカグレロル)の、急性冠症候群(ACS)および陳旧性心筋梗塞(OMI)の適応に関して、日本国内における製造販売承認を取得したと発表した。
ブリリンタ錠はACSおよびOMIの治療に使用する経口抗血小板薬で、欧米を含む世界120カ国以上でACSの適応症で承認され、アメリカとヨーロッパでは心筋梗塞の既往の適応でも承認を受けており、世界的に主要な12のACSガイドラインにおいて推奨され、220万人以上の患者の治療に貢献している。
ADP受容体に直接作用
ブリリンタ錠はシクロペンチルトリアゾロピリミジン群に分類され、血小板のADP受容体(P2Y12)を直接的かつ可逆的に阻害することで効果を発揮し、作用発現に肝臓での代謝活性化を必要としないため、早期からの血小板凝集阻害作用が得られ、投与終了後には速やかに作用が消失する。
さらに、代謝酵素の遺伝子多型による影響を受けず、効果の患者個体差が少ない薬剤となっている。
アストラゼネカは今回の承認取得により、虚血性心疾患治療の新たな選択肢を提供することで、日本の医療関係者ならびに患者の日常生活の質(QOL)の向上に貢献していくと語っている。

ニュースリリース
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