不耐容の慢性骨髄性白血病などが適応
大塚製薬株式会社は、9月28日、白血病治療薬「アイクルシグ錠15㎎」の国内製造販売承認を取得したと発表した。
この承認は、既存の分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病と、再発または難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病を、適応とするもの。
新しい治療薬が望まれていた
慢性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病には、第一選択薬としてチロシンキナーゼ阻害薬が使用される。しかしこの治療中には、BCR-ABL遺伝子変異による変異型のBCR-ABLチロシンキナーゼが発現する。
変異型BCR-ABLチロシンキナーゼは、既存のチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性を示す。そのため、十分な治療効果が得られなくなる場合があった。また、既存のチロシンキナーゼ阻害薬の治療で発現する副作用により、治療を継続できない場合もある。こういった治療抵抗性や不耐容の患者においては、新しい治療薬が望まれていた。
欧米では既に広く使用されている
「アイクルシグ」は、米国アリアド社が開発したチロシンキナーゼ阻害薬。他のチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性または不耐容の患者に対して、欧米では既に広く使用されている。日本をはじめアジアでも、承認が望まれていた。
大塚製薬は2014年、アリアド社からアジア10カ国・地域における同剤の共同開発・商業化の権利を取得。なお、韓国および台湾では現在、審査が行われているという。

白血病治療薬「アイクルシグ錠15㎎」 国内製造販売承認を取得 - 大塚製薬株式会社
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