「ネシーナ」と「メトホルミン」の配合剤
武田薬品工業株式会社は、9月28日、2型糖尿病治療剤「イニシンク配合錠」について厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表した。
同剤は、2型糖尿病治療剤「ネシーナ」と「メトホルミン」の配合剤。今回の承認は、「ネシーナ錠」に係る既存の臨床試験成績および国内臨床第3相試験の結果に基づくものとなっている。
DPP-4阻害薬と「メトホルミン」の組み合わせ
「イニシンク配合錠」が含有する「ネシーナ」と「メトホルミン」は、共に糖尿病治療薬として広く使用されている。
「ネシーナ」は、1日1回投与の選択的ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬。グルカゴン様ペプチド-1とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチドの2つのホルモンを不活性化するDPP-4活性を、選択的に阻害することで、血糖値をコントロールする。「メトホルミン」は、1日2~3回投与で肝臓での糖の産生を抑制するビグアナイド薬。
「イニシンク配合錠」は、PP-4阻害薬と「メトホルミン」の組み合わせにおいて、日本で唯一の1日1回投与が可能な配合錠となる。
服薬アドヒアランスの向上に寄与
今回の製造販売承認が依拠する既存の臨床試験と国内臨床第3相試験では、「ネシーナ」と「メトホルミン」を併用投与した際の有効性および安全性が検討された。臨床第3相試験では、主要評価項目であるHbA1cの変化量において改善効果を示され、安全性および忍容性についても単独投与と同程度であることが確認されたという。
武田薬品は、「イニシンク配合錠」が2型糖尿病患者にとっての新たな治療選択肢となり、服薬アドヒアランスの向上や治療継続に寄与するものとしている。

2型糖尿病治療剤「イニシンク配合錠」の日本における製造販売承認取得について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160928_7575.html