独メルク社および米ファイザー社が3月23日に発表
ファイザー株式会社とメルクセローノ株式会社は、4月5日、ヒト型PD-L1阻害抗体「BAVENCIO」を、転移性メルケル細胞がんに対する初の免疫療法薬として米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。
この発表は、独メルク社および米ファイザー社が3月23日に発表した英語版プレスリリースを翻訳したもの。
悪性度の高い、転移性メルケル細胞がん
転移性メルケル細胞がんは、悪性度の高い希少皮膚がん。1年生存率は50%未満であり、5年生存率は20%未満となっている。
「BAVENCIO」は、FDAのブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)指定および優先審査プログラムのもとで開発・審査された薬剤。同剤はPD-L1に結合し、腫瘍細胞がT細胞といった白血球からの防衛のためにPD-L1を使用すること不可能化する。
有効性と安全性が試験で明らかにされた
「BAVENCIO」の有効性と安全性は、単群の多施設共同非盲検試験であるJAVELIN Merkel 200試験において、明らかにされた。同試験は、転移性メルケル細胞がん患者88人を対象に、奏効率および奏効期間を主要評価項目として実施されたもの。奏効率は33%、奏効期間は2.8ヵ月~23.3ヵ月以上という結果を出している。
なお同剤は日本において、本年3月7日、「根治切除不能なメルケル細胞がん」の効能・効果で製造販売承認が申請されている。
(画像はファイザーの公式ホームページより)

FDA、転移性メルケル細胞がんに対する初の免疫療法薬としてBAVENCIOを承認 - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/