米国がん学会の公式プレスプログラムで報告
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は2017年4月3日、治療歴を有する進行期非小細胞肺がん(NSCLC)患者(129例)を対象にオプジーボを評価した第1相用量漸増臨床試験であるCA209-003試験の5年生存率のデータが、米国がん学会(AACR)で初めて報告されたと発表したことを、小野薬品工業株式会社が2017年4月5日のニュースリリースで伝えた。
米国がん学会(AACR)2017年度年次総会の公式プレスプログラムにおいて、従来、進行期NSCLC患者の5年生存率は5%に満たないものであったが、複数の治療歴を有するNSCLC患者にオプジーボを投与した結果、推定5年生存率が16%となったことを確認、PD-L1発現レベルおよび腫瘍の組織型にかかわらず生存が認められたとのデータが報告された。
各種がんの臨床試験を国内外で実施中
海外においては、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、膠芽腫、小細胞肺がん、尿路上皮がん、肝細胞がん、食道がん、大腸がん、胃がん、血液がんなどのがん腫を対象とし、オプジーボ単剤療法または他の治療薬との併用療法による臨床試験を実施中である。
日本では、小野薬品工業が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売したことを始めとして、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部がんなどの承認取得や、胃がんの承認申請を実施し、食道がん、胃食道接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がんなどを対象とした臨床試験を実施中である。
小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、日本でがん患者向けに複数のがん免疫療法薬の共同開発、共同商業化、共同販売促進を含む戦略的提携関係を結んでおり、今回の発表によって肺がん患者の長期生存を目指し、オプジーボの併用療法を含むがん免疫療法薬の評価をさらに進めていくとしている。
(画像はブリストル・マイヤーズ スクイブ社のサイトより)

小野薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_0405_1.pdf小野薬品工業株式会社
https://www.ono.co.jp/ブリストル・マイヤーズ スクイブ社
http://www.bms.com/