抗補体モノクローナル抗体製剤「ソリリス」
アレクシオンファーマ合同会社は、3月23日、抗補体モノクローナル抗体製剤「ソリリス点滴静注 300mg」について、効能追加の承認申請を行ったと発表した。
この効能追加申請は、抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性である難治性の全身型重症筋無力症を効能とするもの。申請は、3月22日に行われている。
承認された治療法が、現在は存在しない病
重症筋無力症は、一般的に眼筋の筋力低下より始まり、さらに重症化して頭部・頸部・体幹・四肢・呼吸筋の筋力低下など全身型へと進行する。
全身型重症筋無力症患者における大半の症状は、既存の治療法でコントロールが可能。しかし10%から15%の患者は、これらの治療法では十分な効果が得られない難治性といわれている。
難治性の全身型重症筋無力症患者は、既存の治療法を尽くしてもなお全身の著しい筋力低下が継続し、嚥下障害・むせ・呼吸筋の筋力低下による息切れなどを示す。現在、抗AChR抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症に対して承認された治療法は、存在しない。
承認された場合、最初で唯一の薬となる
「ソリリス」は、アレクシオンが研究開発から上市までを行ったファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤。発作性夜間ヘモグロビン尿症に対する溶血を抑制する最初で唯一の治療薬として、米国およびEUでは2007年に、日本では2010年4月に、承認を受けている。
今回の効能追加申請が承認された場合、同剤は抗AChR抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症に対する最初で唯一の補体阻害薬となる。
(画像はアレクシオンファーマの公式ホームページより)

「ソリリス」 難治性の全身型重症筋無力症に対する効能追加を承認申請 - アレクシオンファーマ合同会社
http://alexionpharma.jp/