Delta-Fly Pharmaが開発中の薬剤
日本新薬株式会社は、3月24日、再発・難治性の急性骨髄性白血病治療剤「DFP-10917」の独占的開発権および独占的販売権を取得したと発表した。
同剤は、徳島市に本社を置いて新規抗がん剤の開発に注力しているベンチャー企業であるDelta-Fly Pharma株式会社が開発中の薬剤。
安全性の高い薬剤として開発
急性骨髄性白血病の治療は通常、シタラビン7日間およびダウノルビシンなどアントラサイクリン系薬剤3日間を投与する、強力な化学療法が行われる。しかし高齢者の患者などに対しては、このような治療を行うことが不可能となる。
「DFP-10917」は、強力な化学療法に不適応な急性骨髄性白血病患者にも使用できる、安全性の高い薬剤として開発された。同剤は、新規のデオキシシチジン誘導体であり、低用量の持続投与により腫瘍細胞のDNAに取り込まれた後、DNA鎖の切断を引き起こすことで殺細胞活性を示す。
2017年中にはグローバル第3相臨床試験が開始
米国において「DFP-10917」は、再発・難治性の急性骨髄性白血病患者を対象とした第1/2相臨床試験が既に実施され、優れた有効性が確認された。2017年中には、グローバル第3相臨床試験が開始される予定だという。
日本新薬は、同剤を早期に医療現場に提供することで、再発・難治性の急性骨髄性白血病に苦しむ患者の治療に貢献するとしている。
(画像は日本新薬の公式ホームページより)

再発・難治性の急性骨髄性白血病治療剤「DFP-10917」 ライセンス契約締結のお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/