難治性全身型重症筋無力症患者の治療薬として
アレクシオンファーマ合同会社は、3月16日、「ソリリス(エクリズマブ)」についての生物製剤承認一部変更申請を、米国食品医薬品局(FDA)が受理したと発表した。
この発表は、米国のアレクシオン・ファーマシューティカルズ社が3月8日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。同申請は、抗アセチルコリン受容体抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症患者の治療薬として、同剤の適応を拡大すべく行われた。
承認された治療法が存在しない疾患
抗アセチルコリン受容体抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症は、補体系により神経筋接合部に進行性の炎症をきたす、慢性進行性の消耗性自己免疫性神経筋疾患。
難治性の患者は、既存の治療法を尽くしても全身の著しい筋力低下が継続し、重症化に至る。結果として、不明瞭な会話・嚥下障害・むせ・呼吸筋の筋力低下による息切れを示し、頻繁な通院やICU治療、長期入院が必要となる。
現在、同疾患に苦しむ患者に対して、承認された治療法は存在しない。
ファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤
「ソリリス」は、アレクシオンによるファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤。同剤は、発作性夜間ヘモグロビン尿症患者の溶血を抑制する最初で唯一の治療薬としての承認を、米国・欧州連合・日本などの規制当局から受けている。
今回の申請における適応症が承認された場合、同剤は抗アセチルコリン受容体抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症に対する最初で唯一の補体阻害薬となる。
(画像はアレクシオンファーマの公式ホームページより)

FDAがソリリスの難治性全身型重症筋無力症患者に対する生物製剤承認一部変更申請を受理 - アレクシオンファーマ合同会社
http://alexionpharma.jp/