国内独占販売権を許諾
SBIファーマ株式会社は、3月13日、光線力学診断用剤「アラグリオ顆粒剤1.5g」について、中外製薬株式会社に国内独占販売権を許諾するライセンス契約を締結したと発表した。
同剤は、膀胱がんの切除術中における腫瘍組織の可視化を目的とする薬剤であり、現在は製造販売承認が申請されている。
正常組織との容易な識別を可能化
「アラグリオ」は、膀胱がんの切除術式の一つである「TURBT」を開始する3時間前に、患者に対して経口投与される。
「TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)」は、開腹せずに尿道から手術用内視鏡を挿入し、膀胱を温存しながら腫瘍を切除する術式。腫瘍組織と正常組織を識別し、腫瘍のみを切除する確立の向上が求められる。
「アラグリオ」を経口投与すると、手術中に患部へ青色励起光を当てることにより腫瘍部位が赤色蛍光を発するようになる。このため、正常組織との容易な識別を可能としている。
患者および医療従事者に一日も早く提供
SBIファーマは、SBIホールディングス株式会社の子会社であり、ALA(5-アミノレブリン酸)を利用した医薬品の研究・開発などを手がける企業。ALAは、エネルギー生産に関与する機能分子の原料となる、重要な物質。
今回の独占販売権許諾契約締結により、同社と中外製薬は「アラグリオ」を患者および医療従事者に一日も早く提供するとしている。
(画像はSBIファーマの公式ホームページより)

光線力学診断用剤「アラグリオ顆粒剤1.5g」の国内独占販売権許諾に関するお知らせ - SBIファーマ株式会社
http://www.sbipharma.co.jp/pdf/SBI_pharma_20170313.pdf