厚生労働省が定めるクラスⅠの製品自主回収
ファイザー株式会社は3月13日、アナフィラキシー補助治療剤「エピペン(R)注射液0.3mg」について、一部製品の自主回収を開始したと発表した。
「エピペン(R)注射液0.3mg」の一部製品に作動不良の可能性が生じたためで、厚生労働省が定めるクラスⅠに該当する自主回収となった。回収対象の「エピペン(R)注射液0.3mg」の製造番号は、PS00019A(使用期限:2017年4月末日)。
エピペン(R)は、蜂毒、食物および薬剤等が原因で強いアナフィラキシーが起こった際に、患者自身が応急処置を行うための自己注射薬で、薬液と注射針が内蔵されたペン型のキットになっている。
部品の不具合により接種できず―海外で2例
同社が国内で製造販売する「エピペン注射液0.3mg」と同一の製造番号の製品について、正常に接種できなかったとの海外報告が2件発生。同社の調査により、原因は、医薬品注入器に使用された部品の一部に、不具合が発生したためとわかった。
不具合が発生した部品を使用した製品は、世界で1ロット(81,694本)。日本では当該ロットのうち5,974本が、2016年1月28日から3月24日にかけて医薬品卸売販売業者に出荷された。
現時点では国内で同様の報告はないという。しかし、当該製造番号の製品を使用する際に正常に作動しないおそれがあり、接種できない可能性があることから、同社は万全を期すために自主回収に踏み切ったとしている。
該当製品所持している場合は、速やかに申し出を
ファイザーは、患者や医療関係者に対して、該当する製造番号・使用期限が記載されている製品を所持している場合は、速やかに同製品を受け取った医療機関や薬局に、製品の交換を申し出るよう情報提供を進めていくとしている。
なお「エピペン(R)注射液」の、他の製造番号の0.3mg製剤および0.15mg製剤は、回収の対象とされていない。
(画像はプレスリリースより)

ファイザー株式会社 ニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/