40.0ヵ月から47.6ヵ月に全生存期間が延長
米国のアムジェン社が米国現地時間の2017年2月28日に、再発または難治性の多発性骨髄腫を対象としたカイプロリス(一般名、カルフィルゾミブ)とデキサメタゾン併用療法(Kd)の第3相比較試験(ENDEAVOR試験)で予定した全生存期間(OS)の中間解析において、良好な結果が得られたと発表したことを、小野薬品工業株式会社が2017年3月2日のニュースリリースで伝えた。
本試験で、カイプロリス(R)およびデキサメタゾン併用療法(Kd)を受けた再発または難治性の多発性骨髄腫患者は、ベルケイド(一般名、ボルテゾミブ)およびデキサメタゾン併用療法(Vd)を受けた患者と比較して7.6ヵ月の延命が認められたため、副次評価項目の主たる全生存期間を達成した。
欧米などの国々で承認済み
カイプロリス(R)を週2回、1平方メートルあたり56mg投与するKd用法は、ENDEAVOR試験における無増悪生存期間(PFS)の中間解析の結果に基づき、既に欧米および他の国々で承認されており、今回の最新解析での有害事象は、これまでのENDEAVOR試験での報告と一貫していた。
小野薬品工業は2010年9月に、アムジェン社の子会社であるオニキス社と、プロテアソーム阻害剤の開発プログラムにおける2つの化合物、カイプロリス(注射剤)およびオプロゾミブ(経口剤)について、全がん腫を対象に日本で開発および商業化する独占ライセンス契約を締結しており、2016年7月4日には、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬としてカイプロリスの国内製造販売承認を取得し、2016年8月31日に発売している。
また、2016年8月25日にカイプロリスとデキサメタゾンとの2剤併用療法で、カイプロリスを1サイクル目の1及び2日目のみ1平方メートルあたり20mg、それ以降は1平方メートルあたり56mgを点滴静注する用法・用量についての製造販売承認事項一部変更承認を申請している。
(画像はアムジェン社のサイトより)

小野薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_0302.pdf小野薬品工業株式会社
https://www.ono.co.jp/アムジェン社
http://www.amgen.com/