NEJM電子版に掲載
中外製薬株式会社は、3月2日、抗IL-31レセプターAモノクローナル抗体「nemolizumab」の第2相国際共同治験における成績が、『The New England Journal of Medicine』電子版に掲載されたと発表した。
同剤は、アトピー性皮膚炎を予定適応症として同社が開発中の薬剤。掲載は、同日付で行われている。
プラセボ群に対して有意な改善が認められた
「nemolizumab」は、IL-31とそのレセプターの結合を競合的に阻害することで、IL-31の生物学的作用を抑制し、薬効を発揮する薬剤。IL-31は、そう痒誘発性サイトカインであり、アトピー性皮膚炎および透析患者におけるそう痒の発生に関与していることが報告されている。
同剤の第2相国際共同治験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者264名を対象として実施された。主要評価項目は、12週時のそう痒VAS変化率。そう痒VASは、そう痒の程度を判定する評価指標であり、同剤はプラセボ群に対して有意な改善が認められたという。
ガルデルマ社およびマルホ社と連携
中外製薬は「nemolizumab」の開発および販売について、日本および台湾を除く全世界における開発・販売の独占的実施権を、ガルデルマ社へ許諾している。また、日本での皮膚科領域における開発・販売権は、マルホ社へ許諾している。
中外製薬は今後も、「nemolizumab」を患者へ早急に届けるべく、パートナーであるガルデルマ社およびマルホ社と連携するとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

nemolizumab 第2相国際共同治験の成績がThe New England Journal of Medicine電子版に掲載 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/