抗PD-L1抗体で日本初の申請
中外製薬株式会社は2017年2月17日のニュースリリースで、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を対象に開発していた改変型抗PD-L1モノクローナル抗体「アテゾリズマブ(遺伝子組換え)」(一般名)の製造販売の承認を、厚生労働省に2017年2月17日付けで申請したことを発表した。
今回の申請は国際共同第3相臨床試験(OAK試験)等の成績に基づくもので、全生存期間(OS)を主要評価項目とし、最初に登録した患者850名で実施した結果、PD-L1の発現状況に関わらず、アテゾリズマブ群で統計学的に有意なOS延長が認められた。
新たな治療選択肢となるアテゾリズマブ
癌免疫療法は、世界中で癌治療の新たな潮流となり、免疫チェックポイント阻害剤のアテゾリズマブは、肺癌の治療薬で唯一の抗PD-L1抗体として米国で承認済みであり、日本においても切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者のため、より良い治療の実現が求められている。
オンコロジー領域のトップ製薬企業である中外製薬は、これらの患者だけではなく、医療従事者にも新たな治療選択肢となるアテゾリズマブを早期に提供できるよう、承認取得に向けて取り組んでいくと述べている。
(画像はプレスリリースより)

中外製薬株式会社ニュースリリース
https://www.chugai-pharm.co.jp/OAK試験の成績詳細
https://www.chugai-pharm.co.jp/