適応対象は、12歳以上の小児および成人
グラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSK)はA型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス(R)注用50単位」、「ボトックス(R)注用100単位」について、2015年6月26日付けで斜視の効能・効果で承認を取得したと発表した。今回の適応対象は、12歳以上の小児および成人となっている。
同剤は1996年に眼瞼痙攣の適応で承認され、その後、片側顔面痙攣、痙性斜頸、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、上肢痙縮、下肢痙縮、重度の原発性腋窩多汗症の適応についても承認されている。
なお、同剤に関しては、適正で安全な使用を目的とするため、A型ボツリヌス毒素製剤ボトックス(R)講習・実技セミナーを受講した医師だけに使用が認められている。
斜視
斜視は眼位のずれが生じ、両眼の視線が同じ方向に向かない状態となる眼科疾患。このような眼位のずれは、先天的もしくは後天的な疾患や外傷などにより、眼球に付着する6つの外眼筋の筋緊張のバランスが変化することで生じる。
斜視により眼位の異常が生じると、両眼視の異常や、頭位異常、眼精疲労などの機能的な問題による身体活動への影響だけではなく、他人と目線が合わないなどの整容的問題にも直面する。
なお、現在日本における斜視の治療に関しては、屈折矯正や視能訓練といった非観血的療法を最初に行い、効果がみられなかった場合は、手術療法を行っている。

グラクソ・スミスクライン株式会社 ニュースリリース
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2015_01/