治療薬がなかった
興和株式会社は、高コレステロール血症治療剤の「リバロ錠1mg、同錠2mg」と「リバロOD錠1mg、同OD錠2mg」について、家族性高コレステロール血症における小児用法を追加する製造販売承認事項一部変更承認を2015年6月26日付で取得した。スタチン製剤を含む脂質異常症治療薬では国内初となる。
小児家族性高コレステロール血症の治療が必要とされる患者は、日本では約24,000人と推定されている。しかし、小児に適応できる治療薬がなく、食事療法で対応することが一般的だった。
脂質異常改善効果
2003年9月に同社が発売した高コレステロール血症治療剤「リバロ」は、LDL-コレステロール低下作用が際立つ。脂質異常の改善効果に優れているため、成人の脂質異常症治療での評価が高く、これまでに34億錠以上を売り上げている。
同社は、「リバロOD錠」の剤形を追加する、「夕食後投与」の制限を解除するなど、これまでに、「リバロ」の治療効果を上げるさまざまな対応を行ってきたが、今回の承認取得により、脂質異常症治療に新たな選択肢を提供する形となった。
今後、「リバロ」の服用で小児患者のLDLコレステロールが低下すれば、動脈硬化の進展や冠動脈疾患のリスクは抑制されると考えられる。
「リバロ」は現在、米国、欧州、南米、アジアなど20カ国において販売されている。欧州でも、小児患者へのLDL-コレステロールの低下作用が確認されていることから、同社は欧州での適応追加申請を予定している。

興和株式会社 プレスリリース
http://www.kowa.co.jp/news/2015/press150626.pdf