1日1回経口投与の抗凝固剤
第一三共株式会社は、6月19日、抗凝固剤「エドキサバン」について「Hokusai-VTE Cancer試験」を開始したと発表した。
同剤は、同社が創製した1日1回経口投与の抗凝固剤。同試験は、がんを合併し静脈血栓塞栓症を発症した患者を対象として、実施される。
がん患者の主な死亡原因、静脈血栓塞栓症
静脈血栓塞栓症は、深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症の総称にあたる。
深部静脈血栓症は、通常ふくらはぎまたは大腿といった四肢や、あるいは骨盤などの深部静脈に、血栓が形成される疾患。肺血栓塞栓症は、深部静脈で形成された血栓の一部が遊離して、肺に流れ込んで肺動脈を閉塞し、致死的状況をもたらすことがある疾患。
静脈血栓塞栓症は、がん患者の主な死亡原因の一つとされている。
約1000名の患者が登録される
「Hokusai-VTE Cancer試験」は、「エドキサバン」の有効性と安全性を検討する国際共同試験。比較検討に用いられるのは、欧米でがん患者の静脈血栓塞栓症治療・再発抑制に承認されている低分子量ヘパリン「ダルテパリン」。有効性については静脈血栓塞栓症の再発を、安全性については重大な出血を、それぞれ検討する。
同試験では、欧米を中心とする海外13ヶ国の医療機関において、約1000名の患者が登録されるという。

抗凝固剤「エドキサバン」のHokusai-VTE Cancer試験の開始について - 第一三共株式会社
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006306.html