心血管系への安全性を評価
小野薬品工業株式会社は、DPP-4阻害剤「ジャヌビア錠」の大規模臨床試験のおける主要な結果の公表が、米国メルク社により第75回米国糖尿病学会にて行われたと発表した。
この試験は、同剤の心血管系への安全性を評価するもの。発表は、6月8日に行われた。
小野薬品とMSDが国内共同開発
「ジャヌビア錠」は、小野薬品とMSD株式会社(旧万有製薬株式会社)が国内共同開発した薬剤。2004年11月に締結された小野薬品工業と米国メルク社とのライセンス契約に基づき、開発は行われている。
同剤は、食事療法および運動の補助として、2型糖尿病の成人における血糖コントロールの改善を適応とする。1型糖尿病患者や、糖尿病性ケトアシドーシスの治療には、使用してはならないとされている。
主要複合評価項目の非劣性を達成
今回結果が公表された臨床試験では、通常の治療を受ける14000名以上の患者を対象として、同剤の心血管系への安全性が評価された。同剤は、同剤を併用しない通常の治療と比較して、主要複合評価項目の非劣性を達成したという。
なお今回米国糖尿病学会において公表された同試験のデータは、「New England Journal of Medicine」にも掲載された。

ジャヌビア錠(シタグリプチン)の心血管系での安全性を評価する臨床試験 主要評価項目を達成 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n15_0610.pdf