欧州・その他地域の開発・販売権に関する契約
大鵬薬品工業株式会社とフランスのセルヴィエ社は、抗悪性腫瘍剤「TAS-102(日本での製品名「ロンサーフ配合錠T15・T20」)」についてのライセンス契約を、6月12日に締結した。
同剤は、大鵬薬品が創製し現在グローバルで開発中の薬剤。今回締結された契約は、欧州・その他地域(北米・アジア以外)における同剤の開発・販売権に関するもの。
ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤、「TAS-102」
「TAS-102」は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した、経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。
日本では、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果として、世界に先駆け2014年3月に承認、5月に発売された。米国と欧州では、「標準化学療法に不応・不耐となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」での適応症取得を目指し、現在申請が行われている。
適応拡大のためのグローバル開発も、両社で実施
今回締結された契約に基づきセルヴィエ社は、欧州・その他地域において「TAS-102」を独占的に開発・販売する権利を獲得する。大鵬薬品は、契約一時金および欧州における販売承認取得時のマイルストーンなどを、セルヴィエ社より受領する。
また両社は、同剤の適応拡大のためのグローバル開発を、共同で実施するとも発表。費用は両社で折半するとしている。

新規抗悪性腫瘍剤TAS-102(「ロンサーフ配合錠T15・T20」) に関するライセンス契約締結のお知らせ - 大鵬薬品工業株式会社
http://www.taiho.co.jp/corporation/news