Palbociclibと標準治療薬フルベストラントの併用で
2015年5月30日、ファイザー社は、同社が販売するPalbociclib(製品名:IBRANCE)に関する第3相試験において、同剤と標準治療薬フルベストラントの併用が、後者の単剤使用と比較して無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことを明らかにした。
この試験結果はアメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)において6月1日に開催されたセッションで発表されている。
試験は世界140か所の治験実施医療機関で、521名の内分泌療法後に疾患進行を認めたHR+ HER2-進行乳がんの閉経前/閉経周辺期および閉経後患者を対象に行われた無作為化、二重盲検第3相試験であった。
参加者は両剤の併用群、フルベストラントとプラセボの併用群に分けられていたが、前者群が後者群に対して優越性を示し、無増悪生存期間(PFS)中央値はそれぞれ9.2カ月、3.8カ月となったという。
ER+/HER2-進行性乳がんの一次治療薬として承認
Palbociclibは米国で承認されたサイクリン依存型キナーゼ(CDK)4/6の経口阻害薬である。
レトロゾールとの併用で、ER+/HER2-進行性乳がんの一次治療薬として迅速承認を受けたが、臨床的ベネフィットの検証が必要とされている薬剤だ。
同社は今回の試験結果に基づき、内分泌療法後に疾患進行を認めたHR+ HER2-進行乳がん患者に同剤を提供できるよう、各地域の規制当局と協議を進めるとしている。

ファイザー株式会社 プレスリリース
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/