FASTlabの機能を拡大
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、PET検査用薬剤を自動合成する装置「FASTlab」において、ベータアミロイド検出用薬剤「ビザミル(一般名フルテメタモル)」の合成機能の薬事承認を2015年5月19日に取得した。
「FASTlab(ファストラボ)」はPET(陽電子放射断層撮影装置)検査用薬剤を合成する放射性医薬品合成設備で、合成用試薬をフルパッケージングカセット方式でセットするため、短時間、高効率、低被ばくで実施できる。同社はこの設備を2012年から国内で販売している。
「FASTlab」はこれまで、腫瘍を診断する際に投与する放射性薬剤「FDG(フルデオキシグルコース)」の合成機能を行ってきた。ビザミルの承認が得られたことで、今後は、1台で複数のPET薬剤の合成が可能な国内初の装置として、院内で1日に2剤の合成を実現する。
認知症診断の可能性を広げる
ビザミルは、成人患者の脳内で蓄積するたんぱく質の主成分、ベータアミロイドを可視化するベータアミロイドイメージング剤だ。アミロイドの画像化はアルツハイマー型認知症の診断に役立つとされている。
同社はベータアミロイドイメージングを活用した同疾患の治療薬開発のため、国内外の製薬企業との治験協力に取り組んでいる。また、同社と住友化学で設立した日本メジフィジックス株式会社は医薬品としてビザミルを開発中である。
今回の薬事承認を受け、2015年7月からビザミルのカセットを販売する。
(画像はプレスリリースより)

GEヘルスケア・ジャパン株式会社 プレスリリース
http://www3.gehealthcare.co.jp/