病勢進行または死亡リスクが30%低下
2015年6月2日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、同社が開発中の免疫賦活性抗体「エロツズマブ」における臨床試験の中間解析結果において、同剤の投与が好成績を示したことを明らかにした。
この第3相臨床試験(ELOQUENT-2試験)では、再発又は難治性の多発性骨髄腫患者646名を対象に、同剤とレナリドミド、デキサメタゾンとの三剤併用と、レナリドミドとデキサメタゾンのみの二剤併用とが比較された。
その結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)において三剤併用群の優越性が示されたという。三剤併用群は病勢進行または死亡リスクにおいても二剤併用群に比べ30%低下した。
SLAMF7を標的とする免疫賦活性抗体
エロツズマブはSLAMF7(signaling lymphocyte activation molecule family 7)を標的とする免疫賦活抗体である。
ナチュラルキラー細胞上のSLAMF7と結合してナチュラルキラー細胞を直接的に活性化させ、また、骨髄腫細胞上のSLAMF7と結合することでナチュラルキラー細胞による骨髄腫細胞の認識と破壊のために合図を送る二重の作用機序を持つとみられている。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 ニュースリリース
http://www.bms.co.jp/press/20150609.html