エベロリムスとの併用投与で有意にPFSが延長
2015年6月1日、エーザイ株式会社は、同社が創製した新規抗がん剤「レンビマ」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)が、転移性腎細胞がんを対象とした臨床試験にて無増悪生存期間(PFS)で有意な延長を示したことを明らかにした。
この発表は第51回米国臨床腫瘍学会年次総会において行われたものだ。
発表によれば、この試験はVEGFおよびその受容体を標的とする薬物による治療歴を有する転移性腎細胞がん患者153名を対象に実施された多施設共同、無作為化、非盲検試験であった。
試験では同剤とエベロリムスとの併用投与、同剤の単剤投与、エベロリムス単剤投与の3群の有効性と安全性が比較され、その結果、併用投与群はエベロリムス単剤投与群に対して主要評価項目であるPFSが有意に延長したという。
副次評価項目である奏効率、全生存期間でも成果
この試験では、副次評価項目であった奏効率(ORR)、全生存期間(OS)においても、レンバチニブ単剤投与群がエベロリムス単剤投与群に対し、それぞれ改善や延長を示した。
治験責任医師の代表者であるRobert Motzer 医師は、同剤が難治性の転移性腎細胞がんにおいて新たな治療選択肢となる可能性を示唆したとコメントしている。

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201540pdf.pdf