女性にも適応
アステラス製薬は、5月26日、下痢型過敏性腸症候群治療剤「イリボー(R)錠」、口腔内崩壊錠「イリボー(R)OD錠」(一般名:ラモセトロン塩酸塩)について、女性における下痢型過敏性腸症候群に関する効能・効果追加の承認を取得したことを発表した。
過敏性腸症候群は、ストレスをはじめとする種々の病因によって引き起こされる機能性疾患。腹痛・腹部不快感と便通異常(下痢、便秘)を主体とし、それら消化器症状が長期間持続、もしくは悪化・改善を繰り返すとされる。
両剤の概要
「イリボー(R)錠・イリボー(R)OD錠」は、アステラス製薬が創製したセロトニン5-HT3受容体拮抗剤だ。
セロトニンは神経伝達物質の1つ。腸管神経に存在する5-HT3受容体を活性化することで便通異常を引き起こし、最終的には脳に痛みを伝えるなど、消化管の運動に大きく関係している。
なお、両剤は、5-HT3受容体を選択的に阻害することで、便通異常を改善するとともに、大腸痛覚伝達を抑制し、腹痛及び内臓知覚過敏を改善するという。
女性の新たな治療選択肢
アステラス製薬は、これまで国内において、「男性における下痢型過敏性腸症候群」を効能・効果として、「イリボー(R)錠」、「イリボー(R)OD錠」を同適応症にて発売してきた。
今回の承認により効能・効果は「下痢型過敏性腸症候群」となり、女性の下痢型過敏性腸症候群の患者における新たな治療選択肢として期待される。

アステラス製薬 ニュースリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news