既に末梢性神経障害などの適応で発売済み
エーザイ株式会社は、「メコバラミン」の高用量製剤について、日本において筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する新薬承認申請を行ったと発表した。
「メコバラミン」は、末梢性神経障害およびビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血の適応で承認され、販売も行われている。
有効性を示す可能性は示唆されていた
高用量「メコバラミン」のALSに対する効果については、詳細は未だ解明されていない。しかし非臨床研究の結果からは、神経保護作用・神経軸索再生作用により有効性を示す可能性が示唆されていた。
1990年代からは、厚生科学研究費補助金特定疾患対策研究事業の神経変性疾患に関する研究班が、同剤の臨床研究を実施。有効性を示唆する結果を得た。
この結果を受け同社は、2004年より同剤の治験を開始。2006年から実施した臨床第2/3相試験では、同剤によるイベント発生までの期間延長およびALSFRS-Rスコアの低下抑制が認められたという。
既存の薬剤の新たな効果・価値を見出す
試験の結果を受け同社は、同剤がALSにおける医療上の有用性を持つと考え、承認申請に至った。
同社は、同剤のような既存の薬剤の新たな効果・価値を見出す研究などを通じ、神経領域におけるアンメットメディカルニーズの充足により一層貢献するとしている。

日本において、高用量メコバラミン製剤の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する新薬承認を申請 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201535.html