RE-CIRCUIT(TM)試験
独・ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)は、5月13日、アブレーション治療をおこなう予定の心房細動患者を対象として「プラザキサ(R)」(ダビガトランエテキシラート)による抗凝固療法の安全性と有効性を検討するRE-CIRCUIT(TM)試験をおこなうにおいて、最初の患者が登録したと発表した。
同試験では、アブレーション周術期に「プラザキサ(R)」による抗凝固療法を継続的におこない、その安全性と有効性をワルファリンと比較して評価する。試験の結果は、2016年に発表される予定。
心房細動・カテーテルアブレーション治療
心房細動はごく一般的な不整脈の1つで、カテーテルアブレーション治療は侵襲性が低く、世界中で毎年20万件以上の手術がおこなわれている。ただしアブレーション施行中および施行後に血液凝固のリスクが上昇するため、ビタミンK拮抗剤による抗凝固治療の継続が推奨されている。
近年では脳卒中のリスクを軽減するために、数週間から数カ月間、ワルファリンによる抗凝固療法を継続することが多い。
ダビガトランの有効性を検証
今回おこなわれるRE-CIRCUIT(TM)試験では、約700人の発作性または持続性の心房細動患者が参加。ダビガトラン150mgを1日2回投与、あるいはワルファリンによる治療のどちらかを無作為に割り付け実施する。
ベーリンガーインゲルハイムは、「プラザキサ(R)」の使用に関し、さらに大規模な臨床試験プログラムRE-VOLUTION(TM)を実施している。これには、14の国際第3相試験が含まれ、世界44カ国以上、55,000人以上の患者が参加する予定。RE-CIRCUIT(TM)試験はこのプログラムの一環として開始された新規試験の1つ。
ダビガトランがアブレーション時における患者管理をいっそう簡便にし、ワルファリンによる標準的な抗凝固治療に、さらに有効な選択肢を加えることが期待されている。

ベーリンガーインゲルハイム プレスリリース
http://www.boehringer-ingelheim.jp/news/1505211.html