国内臨床試験の結果をもとに申請
田辺三菱製薬株式会社は、抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤「レミケード点滴静注用100」について、適応追加の申請を行ったと発表した。
今回の申請は、川崎病の効能・効果の追加に係る同剤の製造販売承認事項の一部変更についてのもの。国内臨床試験の結果をもとに、申請は行われた。
乳幼児の急性発熱性疾患、川崎病
川崎病は、主に4歳以下の乳幼児にみられる原因不明の急性の発熱性疾患。病態の主体は中小動脈を中心とした血管炎症候群であり、主要症状としては5日以上続く発熱や両側眼球結膜の充血、口唇の紅潮などが挙げられる。冠動脈拡張や動脈瘤など、合併・後遺症を引き起こす場合もある。
「レミケード」は、難治性川崎病に対して希少疾病用医薬品に指定されている薬剤。2002年1月にクローン病の適応で承認され、以後も2007年1月にはベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎、2010年1月には尋常性乾癬・関節症性乾癬・膿疱性乾癬・乾癬性紅皮症など、様々な疾患で承認を取得している。
有効性ならびに安全性が確認された
同社は、既存治療に効果不十分な川崎病患者を対象として、同剤の国内臨床試験を実施。有効性ならびに安全性が確認されたため、適応追加の承認申請を行ったという。
同社は今後も、同剤の適正使用推進と安全性・有効性情報の収集を徹底し、安心して使用できる販売体制の構築に努めるとしている。

「レミケード点滴静注用100」川崎病に関する適応追加の申請について - 田辺三菱製薬株式会社
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