日本において根治切除不能な甲状腺癌の適応で新発売
2015年5月20日、エーザイ株式会社は、同社が創製した新規抗がん剤「レンビマカプセル 4mg」「レンビマカプセル 10mg」 (一般名:レンバチニブメシル酸塩)の発売を開始したことを明らかにした。
同剤は経口投与可能な分子標的薬であり、日本で初めての「根治切除不能な甲状腺癌」を効能・効果とする薬剤である。特に甲状腺がんの腫瘍血管新生、腫瘍増殖に関与する VEGFR、FGFR、RETを同時に阻害する働きを持つ。
2015年2月に米国で販売を開始して以降、スイス、韓国、カナダ、シンガポールなどで承認申請中だ。また欧州医薬品庁の医薬品委員会からは承認勧告も受領している。
約13000~29000人と推定される日本の甲状腺がん患者
甲状腺がんは気管の付近、頸部の前面に位置する甲状腺の組織に生じるがんの一種で、日本における患者数は約13000~29000人と推定されている。
甲状腺がんの多くは治療可能であるものの、根治切除不能な甲状腺がんに対する治療選択肢はこれまで限られてきていた。同剤の販売開始によって、新たな治療法が追加されたことになる。
(画像はニュースリリースより)

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201532pdf.pdf